「New York, I Love You」(邦題:ニューヨーク、アイラブユー)は2009年に公開された映画である。10分ほどの短編が組み合わさって一本の恋愛映画が構成されている。9本目の短編はニューヨークのチャイナタウンが舞台だ。売れない絵描きと漢方薬局の娘のすれ違う愛をテーマにしている。
どこにでもありそうな話で結末もありきたりなのでチャイナタウンの回が一番好きだという人はいないだろうが、全体の100分の中では良い効果を出している。トルコ人の演じる絵描きと台湾人の演じる娘。ニューヨークの恋愛物となれば、異人種の移民同士のストーリーは避けて通れない。
チャイナタウンの回以外を見ると、万人受けするのは老夫婦の話だろうか。私が好きなのはスリの話。テンポの良い流れがたまらない。地元の話なので点数が甘くなっているかもしれない。
余談になるが、舞台の漢方薬局を中国茶の店だと誤解している映画評が多い。アル中気味の絵描きが漢方薬を買うことに趣があるのであって、お茶では話が締まらない。
ロケ地
絵描きの住むアパートメント(DVDで67分めに登場。以下同じ)。映画に登場する落書きは実在したが最近消されてしまった。
- 名称:落書きだらけの雑居ビル
- 所在地:65 Ludlow St, New York, NY 10002
娘の働く漢方薬局(67分)

- 店名:李氏藥材行 (Li's Herb)
- 所在地:93 Elizabeth St, New York, NY 10013
絵描きが醤油で絵を描いた食堂(68分)
- 店名:美如春(Sweet Spring Restaurant)
- 所在地:25 Catherine St, New York, NY 10002
絵描きが娘に話しかける果物屋(69分)

- 店名:第一龍興海鮮果菜市場(Number One Long Hing Market)
- 所在地:17 East Broadway, New York, NY 10002
漢方薬局の娘がカメラウーマンに会う公園(90分)

- 名称:Sophie Irene Loeb
- 所在地:10 Market St, New York, NY 10002
なお、挿話として広東語を話す洗濯屋が出てくるが(66分)、これはアッパーウエストサイドのFine Cleaners(531 Amsterdam Ave)である。店内は別の洗濯屋で撮影されたものだ。
面白そうな情報ありがとうございます!
返信削除ちなみに65Ludlow streetはlower east sideですよね?
コメントをありがとうございます。
返信削除65 Ludlowは最近よくある「LESのはずなのに漢字が多い」エリアにあります。現に隣の建物には中国語の掲示があり、映画の中でもそれは生かされています。
リトルイタリーはイタリア人居住区の機能を失って久しいためチャイナタウンに侵食されても仕方がないのですが、LESが小さくなるのは悲しいです。
御返事ありがとうございます!
返信削除最近のリトルイタリーは若手に交代したらしく新しい感じのお店も出てきましたよね☆是非頑張って欲しいです。canal stより北アーレンより東のLESも徐々に奇麗な建物が増えてきましたしオシャレなカフェも出来てますよ、LudlowとEssexもOcherd stの様にかっこ良くなって欲しいものです...
リトルイタリーはどうなるんでしょうね。Di Palo'sも大きくなりましたし、新規開店もあるのでリトルイタリーがなくなることはないのでしょうけれど、私はイタリア語を聞きたいときはブロンクスに出かけます。
返信削除それにしても元気なのがLES。家賃が安いので若い経営者がビジネスを始めやすいのでしょうが、こちらは好ましい方向に向かっています。最近の動きを見るとEssexとLudlowもいい感じです。
Essex StはBeauty & Essexが開店しましたし、Ludlow Stは今やIl Laboratorio Del Gelatoの本拠地です。Bisous Ciaoも一応Ludlowの仲間に入れてあげてください。
Essex Street Marketはあまりおしゃれではありませんが、その中にあるPain D'Avignonはおしゃれでいつもお世話になっています。