前回までのあらすじ:マイクロバスが$2.75で営業していたチャイナタウンとフラッシングを結ぶ路線に大型バスが$1の激安運賃で参入した。マイクロバスは$1に値下げして対抗するも大型バスは客引きも動員して圧倒的な強さを見せる。さて今回が最終回だ。
決着がつくのは早かった。先週木曜日の午後、ニューヨーク市警察などの係官が停留所にいた大型バスに乗り込んで乗客を下ろし、「検査」を行った。その結果、安全基準を満たさないため運行はできないということになりその場で営業停止が申し渡された。チャイナタウンとフラッシングの停留所で同じ時間帯に検査が行われたあたり、計画的に準備されたとみえる。
報道によれば罰金は$7500とのこと。7500人分の運賃がふいになったと考えると莫大な額である。
とはいえ、一番の被害者は乗客だ。ある日座席も広く値段も安い大型バスがやってきて、なじみのマイクロバスも$1に値下げしてよりどりみどりだと喜んでいたらマイクロバスが営業をやめてバス停には長蛇の列。その横では喧嘩。ある日大型バスに乗り込めば警察がやって来て降りろと言う。$1を握りしめて復活したマイクロバスに乗ると「今日から運賃は元どおりの$2.75ね」。
0 コメント:
コメントを投稿