ニューヨークには学習塾がきわめて少ない。そこに目をつけたのが日本発の公文で、今ではマンハッタンのいたるところに教室があるのは皆さまご存じだろう。
その中でチャイナタウンは特別で、以前から学習塾が百以上開講している。日本の塾と似たシステムで、学年別・習熟度別・志望校別のきめ細かい指導を売りにしているところが多い。
ところがここ数年チャイナタウンの塾に白人金髪の子供をちらほら見かけるようになった。ニューヨーク・タイムズ紙もこの現象を書いている。
Cram Schools No Longer Just an Asian Pursuit - NYTimes.com
この記事はチャイナタウン外に進出する塾をメインに取り上げているが、チャイナタウン内の塾も事情は同じ。チャイナタウンの塾は、もはや中国人のものだけではなくなったのである。
こうなった理由はいくつもあるが、世代交代が背景にある。最近の中国人社会には中国語のできない子供は珍しくないし、中国語が読めない親もたくさんいる。そのため塾側も英語で対応できるようになってきた。そして近年の加熱教育を背景に白人層が流入するのは自然な流れである。
チャイナタウンの塾に子供を入れる白人の親もいる。中国語を学ばせるために英語中国語のバイリンガル小学校に入れる白人の親もいる。そういうところで人種に関係せず友達作りに励む子供を見ていると、人種問題などなかったかのように感じるし、実際にそこには人種問題なんて存在しないのだろう。
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