チャイナタウンの選挙事情

チャイナタウンのブログを書いているといろいろなメールを頂くが、その中に「中国人がニューヨークに増えていくと政治が中国人に乗っ取られるのではないか」という内容のものが増えてきた。ニューヨーク市は選挙シーズンである。チャイナタウンでも選挙活動が繰り広げられているので今回はそのことをざっと書いてみよう。

まずはニューヨークの市長選に立候補した劉醇逸(John Liu、ジョン・リュー)。台湾生まれのニューヨーク育ちの劉は、市議会議員をへて市の会計監査官を経験したことを売りにブルームバーグ氏の後継を目指す。支持基盤はフラッシングを中心としたクイーンズ区で、こちらマンハッタンのチャイナタウンは盛り上がりに欠ける。ここのところ支持率は芳しくなく市長になる可能性は高くない。

チャイナタウンを語る上では外せないのが市議会議員で再選を目指す陳倩雯(Margaret Chin、マーガレット・チン)。香港生まれでニューヨークのチャイナタウン育ちの女性だ。市議会議員はニューヨークを細かく区切った小選挙区制なのだが、チャイナタウン周辺(と金融街と市役所周辺)の選挙区から2009年に初めて選出された中華系議員だ。チャイナタウンはずっと中華系議員を選出していそうなものだが、実際はそうではない。対立候補はこれまたインド人移民二世のJenifer Rajikumar(ジェニファー・ラジクマール)と、移民社会のニューヨークを象徴する選挙区である。

チャイナタウンで選挙運動をするのは中華系だけではない。マンハッタン区長に立候補している白人女性、Julie Menin(ジュリー・メニン)は漢字のポスターをチャイナタウンに掲示して、さらに中華系団体の支持もとりつけて選挙運動をしている。ジュリーを珠麗とはうまく字を当てたものだ。

今回の選挙を見てみると、市長選の立候補者は十数名のうち中国系が劉のみ、会計監査官とマンハッタン区長は中国系の立候補者なし、市議会議員のマンハッタン区(Districts 1-10)の立候補者は20名以上のうち陳のみ。最初に紹介したようなメールに対しては、中国系の立候補者自体が少ない上に、中国系だから当選するというものではない、というお返事を差し上げることにしているが、これで納得していただけますでしょうか?

最近のひもやく

夏はずっとチャイナタウンでボランティアをしていました。サマーキャンプのお手伝いもしましたし、メンターとして中華移民の中高生の相手も継続して行っています。チャイナタウンの一般家庭で食事をいただくことが増え、なんとも皮肉なことにレストランを開拓するきっかけが減りました。秋からまたおもしろい食堂のことを書いていく予定です。

2 コメント:

  1. NY事情を多岐にわたってご説明ありがとうございます!
    そう言われるとフラッシングの街でも選挙の時はポスターたくさん貼っていますよね!
    ジョン・リュー氏がフラッシングが支持母体エリアって、さすがリトル台北チャイナタウンですね!

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  2. rockyさん

    いやー、ジョン氏はダメでした。マーガレット氏は当選。ジョン氏はパワフルなのでまた次回に続けていくのでしょう。

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